独立系ファイナンシャルプランナー 工藤亜留磨

利率だけで選ぶと危険!?米国債と外貨建て保険、老後の手取りを徹底比較

  • #
無料FP相談をWeb予約する

マイベストプロ福岡 掲載FP
[営業時間]9:00~23:00 ※最終受付時間21:00 [定休日]水曜日

利率だけで選ぶと危険!?米国債と外貨建て保険、老後の手取りを徹底比較

利率だけで選ぶと危険!?米国債と外貨建て保険、老後の手取りを徹底比較

2026/10/212026/10/21

こんにちは!福岡のIT系ファイナンシャルプランナー(FP)工藤です♪

 

「退職金や預貯金を活用して、年金以外にも毎年収入が入る仕組みをつくりたい」

そんなご相談をいただくことがあります。

老後の定期収入を確保する方法として、「米国債」や「外貨建て一時払終身保険」などが選択肢に挙がります。

どちらも米ドルで運用できる商品ですが、実は大きな違いがあります。

それが、受け取ったお金に対する「税金」と「公的医療保険料」の取扱いです。

さらに2026年には、後期高齢者医療制度における金融所得の取扱いを見直す法律が成立しました。

今回は、老後資金2,000万円を活用するケースも交えながら、65歳から75歳以降まで見据えた資産設計について解説します!

 

■ ① 「米国債」と「外貨建て保険」、何が違うの?

まず、それぞれの基本的な仕組みを確認しましょう。

 

【米国債】

米国政府が発行する債券です。

利付債の場合、原則として決められた利率に基づく利子を受け取り、満期になると額面金額が償還されます。

米ドル建てで保有するため、円換算した資産価値や受取額は為替相場によって変動します。

また、満期前に売却する場合は、金利動向によって売却価格が変わる点にも注意が必要です。

 

【外貨建て一時払終身保険】

まとまった保険料を一度に払い込み、主に米ドルなどの外貨で運用する生命保険です。

商品によっては、所定の利率に基づく定期支払金を毎年受け取ることができます。

死亡保障を備えていることも大きな特徴です。

ただし、定期支払金がある商品でも、支払額が将来にわたり固定されるとは限りません。

また、解約時には市場価格調整や解約控除などによって、解約返戻金が払込保険料を下回る可能性があります。

つまり、米国債は債券への投資、外貨建て終身保険は保障機能を備えた金融商品という違いがあります。

 

■ ② 同じ年100万円の受取でも、税金は違う!

ここが今回、特に注目していただきたいポイントです。

仮に、米国債と外貨建て保険から、それぞれ年間100万円を受け取るケースを考えてみましょう。

 

【米国債の利子】

日本の居住者が課税口座で米国債の利子を受け取る場合、原則として20.315%の税率で課税されます。

国内金融機関を通じて源泉徴収される場合、申告不要を選択できるケースがあります。

単純に100万円全額が日本で20.315%課税されると仮定すると、

受取利子:100万円

税金:約20万3,150円

税引後:約79万6,850円

となります。

※外国税額控除や外国での課税、口座・取引形態などによって実際の税額は異なります。

 

【外貨建て保険の定期支払金】

一方、外貨建て保険の定期支払金は、契約内容や受取方法によって税務上の取扱いが異なります。

今回想定する、本人が保険料を負担し、本人が継続的に定期支払金を受け取る契約では、原則として雑所得となるケースがあります。

ここで重要なのは、受け取った100万円すべてが雑所得になるわけではないということです。

雑所得は、原則として次の考え方で計算します。

 

雑所得=年間受取額-必要経費

必要経費は、払込保険料や将来の受取予定総額など、契約条件に応じて算出されます。

例えば、仮に必要経費が年間70万円と計算される契約なら、

年間受取額:100万円

必要経費:70万円

雑所得:30万円

となります。

この30万円が、他の所得と合算される対象になります。

ただし、これは計算の仕組みを説明するための仮定であり、すべての外貨建て保険に当てはまるものではありません。

 

■ ③ 年金生活者が注意したい「20万円の壁」

公的年金を受け取っている方には、所得税の確定申告が不要となる制度があります。

一定の条件を満たし、公的年金等の収入が400万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得が20万円以下の場合などが対象です。

ただし、ここで誤解しやすい点があります。

「雑所得が20万円以下なら税金がかからない」

という意味ではありません。

所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。

また、医療保険料などの算定では、住民税上の所得情報が関係することがあります。

したがって、外貨建て保険の定期支払金を検討するときは、所得税だけでなく住民税への影響も確認しておきたいところです。

 

■ ④ 75歳からの後期高齢者医療制度にも影響する?

75歳になると、原則として後期高齢者医療制度に加入します。

後期高齢者医療制度では、所得などに応じて保険料が計算されます。

さらに、医療機関の窓口で支払う自己負担割合も、所得や世帯状況に応じて原則1割・2割・3割に分かれます。

ここで重要なのは、保険料と窓口負担割合では、判定に用いる所得の基準が異なることです。

例えば、外貨建て保険の定期支払金から雑所得が発生すると、その所得が保険料算定に影響する可能性があります。

また、所得が一定の基準を超えた場合には、窓口負担割合にも影響することがあります。

ただし、雑所得が発生したからといって、必ず窓口負担割合が上がるわけではありません。

年金収入、他の所得、所得控除、世帯内の被保険者数などを総合的に確認する必要があります。

老後資金の運用では、単に受取額を比較するだけでなく、社会保険料を含めた家計全体への影響を確認することが大切です。

 

■ ⑤ 2026年の法改正!金融所得と医療保険料の関係が変わる

2026年5月29日、医療保険制度の見直しに関する法律が成立しました。

この改正には、後期高齢者医療制度における金融所得を、より公平に保険料や窓口負担割合へ反映する仕組みが含まれています。

これまで、上場株式の配当や一定の債券利子などは、確定申告するかどうかによって、医療保険料などへの反映が異なる場合がありました。

例えば、課税口座で受け取る米国債の利子について、源泉徴収のみで課税を終え、確定申告しない場合には、現行制度では原則として後期高齢者医療制度の保険料算定に反映されません。

しかし、今回の法改正により、今後は確定申告の有無だけで医療保険料などへの反映が変わらない仕組みへ移行することになります。

金融機関などが提出する法定調書の情報を活用し、一定の金融所得を把握する制度が整備されます。

なお、2026年から直ちに新しい取扱いが始まるわけではありません。

施行時期や具体的な対象範囲、実務上の取扱いについては、今後の政令や関係機関の公表資料を確認する必要があります。

また、NISA口座内の非課税所得は、今回の金融所得反映の対象外とされています。

つまり、今は申告不要で医療保険料への影響を抑えられる金融所得でも、将来ずっと同じ取扱いが続くとは限らないということです。

 

■ ⑥ 老後資金2,000万円なら、どう考える?

ここで、65歳の方が老後資金2,000万円を保有しているケースを考えてみましょう。

仮に、そのうち1,000万円を米国債、もう1,000万円を外貨建て一時払終身保険に振り分けるとします。

米国債は、満期や利払い時期を組み合わせることで、将来の資金需要に合わせた受取計画を立てることができます。

外貨建て終身保険は、商品によって定期支払金を受け取りながら、死亡保障を確保できる場合があります。

しかし、両方とも米ドル建てであれば、為替リスクが重なることになります。

また、米国債の利子と外貨建て保険の定期支払金では、課税方法や医療保険料への影響が異なる可能性があります。

したがって、単純に利率だけを比較するのではなく、次のような視点が必要です。

 

・年間いくら受け取れるのか

・税引後の受取額はいくらか

・75歳以降の医療保険料にどう影響するか

・円高になった場合の生活費を確保できるか

・途中で資金が必要になったときに対応できるか

・死亡時に家族へどのように資産を残すか

 

さらに、老後の生活費は基本的に円で支払います。

そのため、すべてを外貨建て資産で準備するのではなく、生活防衛資金や近い将来に使うお金は、円預金などで確保しておくことも重要です。

 

■ ⑦ FP工藤が考える、老後資金の「出口戦略」

資産運用というと、どうしても利回りや運用成果に注目しがちです。

しかし、老後の資産設計では「どう増やすか」と同じくらい「どう受け取るか」が重要になります。

例えば、同じ年間100万円を受け取る場合でも、税金や社会保険料の違いによって、実際に使えるお金が変わる可能性があります。

また、相続を意識する場合には、米国債と生命保険では、死亡時の資産の引き継ぎ方も異なります。

生命保険には、契約形態などの条件を満たせば、相続税における死亡保険金の非課税枠を活用できる場合があります。

一方、米国債は金融資産として相続の対象になります。

このように、資産運用と生命保険は、単純な利回り比較だけでは判断できません。

私が大切にしているのは、運用商品を選ぶ前に、家計全体を見える化することです。

公的年金、預貯金、投資信託、債券、生命保険、税金、社会保険料。

これらを一体として考えることで、ご自身に合った老後の資産設計が見えてきます。

 

■ まとめ|老後資金は「利率」より「実際に使えるお金」で比較!

米国債と外貨建て保険は、どちらも老後の定期収入を検討する際の選択肢になります。

しかし、商品の仕組みや税金、流動性、死亡保障、医療保険料への影響は異なります。

さらに2026年の法改正によって、金融所得と後期高齢者医療制度の関係も変わろうとしています。

大切なのは、目先の利率だけで判断しないこと。

65歳からの受取額だけでなく、75歳以降の社会保険料や医療費負担、そして相続まで含めて考えることです。

 

「守るお金、育てるお金、楽しむ人生。」

 

将来の安心につながる資産設計を、一緒に考えていきたいですね!

 

■ 家計管理・資産形成のご相談はFP工藤まで!

「退職金を米国債で運用したい」

「外貨建て保険の定期支払金にかかる税金を知りたい」

「年金と運用収入を合わせた老後の手取りを試算したい」

「後期高齢者医療保険料への影響も確認したい」

そんなお悩みはありませんか?

 

福岡のIT系ファイナンシャルプランナー(FP)工藤が、資産状況や公的年金、税金・社会保険料などを総合的に確認し、将来のライフプランに合わせた資金計画をご提案いたします。

 

▶ FP相談・お問い合わせ

https://fp-arumakudo.jp/contact/

▶ FP工藤亜留磨のプロフィール

https://mbp-japan.com/fukuoka/fp-arumakudo/

※本記事は2026年10月時点の制度をもとにした一般的な情報提供です。税務上の取扱いや社会保険料への影響は、契約内容・所得・世帯状況・自治体・今後の制度改正などによって異なります。個別の判断には最新制度と契約書類の確認が必要です。

-------------------------------------------------------------------------------------

『あなたのお金のかかりつけ医に。』

福岡のIT系ファイナンシャルプランナー / IFA の工藤亜留磨です。

家計・住宅ローン・教育費・資産形成・保険・年金・相続まで、お金の悩みを総合的にサポートしています。

大切にしているのは、商品を選ぶ前に、ご家庭全体のお金の流れを見える化すること。

「相談してよかった」と思っていただけるよう、わかりやすく丁寧にお話しします。

無料FP相談も受け付けています。

↓

無料FP相談はこちら

https://fp-arumakudo.jp/contact/

--------------------------------------------------------------------------------------


福岡で考える保険の保障設計

あなたのご家庭に合ったお金のプランを考えてみませんか?

ブログでは一般的な制度や考え方を紹介していますが、実際に有利な選択肢は、年齢・家族構成・収入・資産・将来の希望によって異なります。

ご自身の場合を具体的に確認したい方は、お気軽にご相談ください。

 

▶ 無料FP相談はこちら
https://fp-arumakudo.jp/contact/

 

▶ 工藤亜留磨のプロフィール
https://mbp-japan.com/fukuoka/fp-arumakudo/

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。